彼女と彼は生まれた時から、いや、生まれる前からずっと一緒だった。
彼らは双子で先に生まれた兄の名前は春助、後から生まれた妹はと名付けられた。
兄、妹と区別をするが同じ日に生まれ、順番だけ後か先かというだけの話なので二人も周りも特に気にはしていない。

一卵性の双子と違い二卵性は性別も性格も全然違うとよく世間一般では言われている。
だが、春助とは性別は違えど似通った所は多々あった。
性格は二人ともマイペース、興味のあるなしが極端で、わりと活発であった。
どちらかと言えばのほうがほんの少し常識的ではある。
双子特有の意志疎通はまあなんとなく分かるし
好きになる事柄も被ることがそれなりにあるのでよく一緒に遊んだ。
もちろん喧嘩することもたくさんあったが
普通の男女の兄妹より一緒にいることが多かったし、当人らもそれがごく自然で当たり前だった。
お互いが友人であり、家族であり、相棒であった。

そんな二人だが、他にも同じような相棒がずっと傍にいる。


それは物心ついた頃にきちんと認識することができた。
後に知り合った仲間からそれの名前を「スタンド」と呼ぶことを聞いたが、それまでは二人とも「ひみつの友達」と呼んでいた。

ひみつの友達はきっと二人が赤ん坊の頃からいたように思う、と彼らは考えている。
まだ言葉も覚束ない頃からひみつの友達を交えて、あーだのうーだの話しかけたり、触れてみたりあれこれやっていたという。
というのも母親が昔あなたたちはよく二人で空想の人物をつくってままごとしてたわね、と話していたからだ。
小さな時はそれで通っていたが、次第にこの子は自分たちにしか見えないのだと理解した。
このことは誰にも話してはいけないものなのだ。きっと二人にしかわからないものだと。
それならそれで二人は別に構わなかった。
むしろ、君たちは私たちだけのひみつの友達だね。なんて言って二人で笑いあっていた。

双子である彼らを現すかのようにスタンドも似た形をしていた。二人ともペンギンの姿をしている。
春助のスタンドはコウテイペンギンの姿で名前をアーポ、のスタンドはキングペンギンの姿で名前をアームといった。
アーポは矛を出現させる攻撃型、アームは盾を出現させる防御型。
後の仲間からはその特徴から矛盾コンビなんておかしなあだ名で呼ばれたりするのだが。

成長するにつれ、スタンドの能力も分かるようになってからはその訓練もこっそり人目につかない所でやったりした。
お互いが苦手にするところをフォローし、コンビプレーは得意になった。


誰にも見えないけれど自分たちだけには見える。
寂しいと思ったことはなかった。理解されたいとも思わなかった。
ただこの4人でいつもいっしょに遊んだりできればそれで満足だったのだ。


しかしそう思っていたことも高校生になった時、これまでの考えが大きく変わる出来事が起こる。
同じスタンド使い、新たな仲間との出会い、見たことのない外国への旅。
これらの経験が二人を成長させていくのだが、それはまた別のお話である。







ふたごとひみつのともだち








16.2.27