放課後図書室の鍵を開けて、貸出のカウンターの裏に荷物を置く。
何だかんだで3年間図書委員を務めた私は委員の仕事をまっとうすべくカウンターの席に座った。
図書委員は週に一度昼と放課後に図書当番の仕事がある。
主に貸出の受付をしたり、本の整頓をしたり、閉館時間になれば一日の本の貸出数や来館者の集計をする。
まあそれ程忙しいわけではないし、カウンターに座ってる時は読書をしたりするのであんまり苦ではない。
返却された本を棚に戻したりしていると、誰かが図書室に入る音がした。
「おやまあ、柳君。」
「。」
本を返しに来た柳君を目に留めて、カウンターの中へと入る。
「今年も図書委員になったのか。」
「うん、まあね。どっか委員会に入れられそうになったから、
それなら慣れた図書委員がいいかなと思ってさ。それに嫌いじゃないし。」
「なるほど。」
そう言って本を私に差し出してから、何処からかノートを取り出して何やら書き込んでいる。
いつも思うのだがそれ何書いてんの?今書くような要素あったか。
疑問に思いつつもまあ柳君だしな、と勝手に結論づけて返却の手続きをする。
柳君は図書室をよく利用するので、たまに話をしたことがある。
こんだけ長い間やってればちょいちょい利用が多い生徒の顔は覚えるものだ。
それでなくとも柳君はかのテニス部の方なので知ってる人は多いと思われる。
(私は同じクラスのあの二人は分からなかったが)
はた、と気づいて手続きを終えてから柳君に話しかける。
「そういや、テニス部の赤髪と銀髪の人と同じクラスになったよ。」
「…丸井と仁王か。」
「そうそれ。目立つ色してるからさ不良かと思ってびびったよ。」
「不良で無くとも目立つ存在ではあると思うが。」
「おお、柳君は何組なった?」
「F組だ。」
「へえー。」
取り留めのない会話をして、適当なところで途切れると柳君は新しく借りる本を私に手渡した。
相変わらず難しい本読んでるな。私には到底読破できなさそうなジャンルだ。
さらさらと貸出カードに記入して、できたよ。と本を柳君に渡した。
「じゃあな。」
「じゃ。部活がんばってねー。」
「お前もな。」
フッ、と小さく微笑んで柳君は図書室を後にした。
さて、私も委員の仕事やりますか。
図書委員に関してはベテランです。
11.1.8